スプーンで入れ続けてあふれた水が“成果”。死別うつに負けず、にこにこして問題を解く、と決意

はや さん(2025年度合格 2児(10代後半)の母、フルタイム勤務。貿易職歴は、メーカー、船社、商社などで計15年以上 受験回数2回(初回は26年前))

【挑戦の背景】
高齢者施設に父が単身入居していて、月に2回ほど新幹線で日帰り面会を1年以上続けていました。
私にできることは、と考えた結論は「2026年春に子供が高校卒業したら、父の近くへ引っ越して世話をする」でした。
50歳を過ぎての転居・転職に備え、私の履歴書に少しでも箔をつける必要がある、と、通関士受験を決意しました。

【使用教材】
ヒュー赤
ヒュー青
みこ会
ゼロ申(後半難問は触れず)
過去問7年分ほど
関税協会模試

スクール無しで独学。不安解消の為に入会したみこ会が、サポートや教材としてとても大きな力となりました。

【学習内容】
11〜2月
ヒュー赤1周
概要把握の為、分からなくてもとにかく読みました。
2022年母死去の心身ダメージの為、暗記はおろか文字を読むことすら困難で全く読めない日もかなりありました。

3〜4月
ヒュー青1周目
全く解けないのは承知の上で、「何を問われるのか」を知る為に取り組みました。
ほとんど記憶に残せないことは、この時点では気にしないようにしました。
回答ノートは、問題番号をページ左端に縦に並べ、1ページに7回ほどの回答を書けるようにしました。
これで前回までとの正誤変化を一覧できます。

3月
【みこ会入会】
過去問解説やテキストが実に手厚いことに驚きました。
初学者にも分かりやすい実務問題の解説は、特に役立ちました。おかげで模試と本試験の申告書問題がほぼ満点でした。

4〜5月
【みこ会テキスト1周、ヒュー青2周目】
みこ会テキスト製本を入手し、ゴールデンウィーク中にまずは1周通読。
「講義を聴いているように読むテキスト」と感じました。特に「〜してね、ということである。」などの文末では思わず笑顔になり、私のお気に入りとなりました。

みこ会アプリは、会社の昼休みや通勤中、また自宅でも、時間や気力がない時にも数問だけでも解いて、知識を入れ続けました。

6〜8月
【ゼロからの申告書を追加】
もっと早く申告書に取り組むべきでしたが、私の最重要課題「文字を読むこと」を優先していた為、6月からとなりました。
平日はヒュー青の関税法等に集中、週末は過去問や実務。しかし、申告書の遅れを週末だけではカバーできず、平日にも「輸出を1問、30分(解説込み)」をノルマに加えました。

お盆休み
【模試前自主特訓】
文字読み・暗記の困難は相変わらずでしたが、まとまった時間が取れるのは本試験まではお盆が最後。
「特訓→模試→模試を叩き台として仕上げ→本試験」というイメージで、
ヒュー青(休暇中に1周する)、過去問、ゼロ申を毎日繰り返し、速く正確に読むテンポを身につけました。

9月模試前
【本試験予行】
「平日1週間の学習→週末の試験で力を発揮」のトライアルとして模試を活用しました。

模試後〜試験
【試験の準備練習】
月〜土 : ヒュー青1周+ゼロ申をできるだけ。学習不足の通関業法はみこ会アプリで強化。
日 : 試験さながら過去問1年分
これを毎週繰り返して、本番への準備。
また、当日休憩時間に見る問題を選別しました。休憩時間はあまり長くないので多くは望まず、私の場合は課税物件確定の関連、欠格事由、減免税、延滞税加算税計算など。

試験当日
緊張しないよう、「にこにこして解く」を心がけました。
関税法で大苦戦した後の昼休みは、とにかく必死にニコニコして電卓練習しながら、メンタル回復だけに努めました。
実務試験開始後、色ペンが、まさかの2本ともインク切れ…。
色鉛筆使用をおすすめします。

【結果】
関税協会模試
D判定(124位/1221人)
業法24 /45(53%)
関税法45 /60(75%)
実務 33/45(73%)

本試験
業法 36/45(80%)
関税法 39/60(65%)
実務 31/45(68%)

以上お読みいただきありがとうございました。
学習は「コップにスプーンで水を入れ続けて、あふれた分が成果」だと思っています。
通関士試験は、コップどころか風呂桶の規模で、貯まる気配すらない大仕事でした!
確かに少しずつ貯まってきている、でも私の記憶力が思わしくなく、さながら栓が抜けた風呂桶…。
「栓が抜けていても、水を入れ続ければ、貯まっているようにみえる」と割り切り、覚えられなくても、とにかく絶え間なく問題を解きました。
滝の中ではザルも満水!です。
これから受験される皆さんが、あふれるまでスプーンで水を入れ続けられますように!