物語の完結~家族一丸で掴んだ6回目での合格。

Kです さん(2025年度合格 40代 男性 地方在住 通関業者勤務(2社目)で通関業務に従事 受験回数6回)

⓪はじめに

2025年11月11日、通関士試験合格発表。

6年に渡る通関士試験との物語が完結しました。嬉しさより安堵が大きかったです。

2025年は1月に親父が急逝し、人生最悪のスタートから始まりました。この悲しみはいまだに癒えていないです。

ただ今年は自分だけではなく、家族の為に絶対通関士試験を合格すると誓いました。

①通関士試験合格を目指す理由

1、通関の仕事が好きで天職と思っている為。

2、今後のキャリア形成の為。

3、一生貿易業界でやっていくという決意表明の為。

4、両親の願いを叶える。

②受験回数の経緯

僕は今年で6回目の受験でした。

正直、最初の4回はまともに勉強していない状態で受けたから当然不合格(何回記念受験しているんだという感覚でした)。

2024年はようやく本腰を入れて合格しようと意気込んで勉強もしたが不合格。

業法は6割超えましたが、関税法は遠く及ばず(合格点33点に対し25点)実務も足りず(合格点27点に対し25点)でした。

さすがにこのままではまずいと思い、何か講座に入ろうかSNSで探していたら、みこ会の存在を知り入会しました。

みこ会に入会後にXで色々なフォロワーさんと繋がる事が出来て、モチベーション維持が出来たと思っておりとても感謝しています。

③教材について

みこ会の教材はフル活用しました。

(テキスト、過去問アプリ、やさしい申告書、解説)

・ヒュー赤(電子)・青(青はみこ会のキャンペーンで贈呈頂きました)

※ヒュー青がメイン教材でした。何度も何度もやった結果破れが多く、ところどころテープで補修していました。

・ゼロからの申告書(通称ゼロ申)

・計算問題ドリル2025

・関税評価ドリル2025

上記がメインの教材でそれ以外に

・LEC 品目分類

・LEC 直前総まとめ

・どこでもできる通関士 選択式徹底対策

・日本関税法協会 模試(2023,2024)

を購入しました。

費用は正確ではないですが、すべてで15~17万円くらい(前泊含む)だったと思います。

④勉強の期間について

合計期間は10カ月(時間を記録したのは8カ月)になります。

平日は朝早めに出社(9:00始業ですが、6:00~7:30の間に出勤してました)して1~2時間勉強、昼休も30~40分勉強、夜はあまり勉強(直前期は30~1時間はしてました)していませんでした(通勤時間が長く、眠くなってしまうため)。

休日は基本家で勉強しておりましたが、だらけてしまう場合もあり捗りずらかったので自分に合った場所で勉強されるのをお勧めします。

2025年1・2月は勉強時間をカウントしておりませんでしたので内容だけ

→みこ会テキスト・ヒュー赤を朝早く出勤・仕事隙間時間に読んておりました。

3月 勉強時間36時間。平日は40~90分。休日も40~90分でした。

→ヒュー青に着手。過去問アプリややさしい申告書もやっておりました。関税法等に苦手意識があったので関税法等は2周・業法1周・実務1周のペースでやっていました。

4月 勉強時間43.5時間。平日は30~120分。休日は60~120分でした。

→ヒュー青と過去問(過去8年分)を交互に解いていました。過去問を多めにやっていました。ヒュー青については関税法等と業法、実務は申告書以外を繰り返し行っており、この頃には7割は取れていたと思います。

5月 勉強時間56時間。平日は90~120分。休日は60~180分でした。

→ヒュー青と過去問(過去8年分)に加え、ゼロ申と計算問題ドリル、関税評価ドリルを回しておりました。ヒュー青は関税法等のみをやっていることが多かったです。教材の中心はゼロ申などに移行しました。

6月 勉強時間72時間。平日は100~150分。休日は90~360分でした。

→5月と変わらずでしたが、過去問をメインにやっておりました。勉強のスタートを申告書からにしてモチベーション維持していました。

7月 勉強時間107時間。平日は120~200分。休日は150~380分でした。

→ここからは再びヒュー青を中心に回しておりました。関税法等を中心に対策し、みこ会テキストと併用して苦手分野を潰していました。

8月 勉強時間121時間。平日は180分~200分。休日は240~300分でした。

→過去問をメインに回してました。テキストを読む時間を増やし、全体の把握と頻出分野の知識を深めることに時間を費やしました。後述しますが、模試(日本関税法協会)の為、実務の対策(50回以前の過去問を行う)も行っておりました。

9月 勉強時間118時間。平日は180分~200分。休日は280~490分でした。

→テキスト読み込みを多めに取り入れました。模試(LEC)の為、日本関税法協会の過去の模試も購入し回しておりました。この頃には過去問は8~9割。ヒュー青は全問正解が当たり前だった(解答を覚えてしまっている為)ので模試の過去問を多めにやっておりました。

10月 勉強時間22時間。

→本試験直前の為、模試(LEC、日本関税法協会)とテキストで苦手分野を潰すことに徹底しました。本試験前日は58回の過去問を通しでやって本試験に臨みました。

合計勉強時間 576時間(仕事隙間時間除く)

⑤模試について

模試は2回受けました。

8月に日本関税法協会、9月にLECを会場受験しました。

1-日本関税法協会

結果

業法
30/45
関税法等
47/60
実務
25/45
結果
D
順位
124/1221

2-LEC

結果

業法
34/45
関税法等
44/60
実務
26/45
結果
業法→B、関税法等→B、実務→C
順位
21/326

所感

業法→2社とも過去問からの改訂とひっかけがあり、本試験よりやや難しかったです。

関税法等→業法と同じですが、過去問をしっかりやっていれば6割以上は解ける問題でした。

実務→本試験より明らかに難しいです。輸入申告書で按分が入ります。それ以外(計算問題等)も難しめで2回とも6割未満でした。

メリット→会場受験だと実際のスケジュールと同じで受けられる為、時間配分・空気感・合間の時間の使い方の実戦練習が出来ます。

デメリット→本試験と問題の難易度が大きく乖離していました。今年は関税法等の本試験が模試を大幅に超える難易度だったのでかなり苦戦しました。実務は逆で本試験の方が解きやすい問題でした。

まとめ→模試は会場受験一択だと思います。今年については模試と本試験の問題の難易度が乖離していたので受けなくてもよかったかなと思っています。

⑥みこ会について

ここでみこ会で僕が主にお世話になったコンテンツについて書かせて頂きます。

・みこ会テキスト

→製本しました。内容はわかりやすかった(特に関税法について)と思います。PDFでのデータだったので仕事の隙間時間にも読めたのも助かりました。

・問題解説(過去問・ゼロ申)

→後半(7月以降)はマストになってました。ここまで細かく解説されているものは無い(特にゼロ申の本の解答解説はわかりづらいので大役立ち)のではないかと思っています。

・過去問アプリ

→移動(電車)や何かの待ち時間に必ずやっておりました。僕はスマホ依存気味なのでそれも利用できたと思います。隙間時間に出来る最高・最強のアプリだと思います。

・やさしい申告書

→通関の実務経験が無い方に最適だと思います。しかしながら難易度はあるので問題と解説を読み込むことが大事だと教えてくれました。

・その他(法改正、学習計画など)

→今年の法改正の対応(重要度)や学習計画・教材・模試など多岐にわたり公開されておりますので必ず一度は目を通した方がよいと思います。

・個別相談

→上述のコンテンツもとても素晴らしいのですが、自分が悩んだ時にみこ先生に個別に相談できたのが一番大きかったです。

 僕は1~2カ月に一度、悩んだ時(相談内容は多岐にわたりますが、主に学習計画に詰まった時)に相談していました。みこ先生はどんな質問にも真摯に優しくお答え頂きました。

 長期にわたる孤独な戦いの為、悩んだ時に相談できる!それがとても心の安らぎになったと思います。これだけでもみこ会に入って本当に良かったと思います。

⑦本試験とその前夜

試験は東京会場で受けました。地方在住の為、会場近くのホテルに宿泊しました。

タイムスケジュールと共に自己採点の結果も記載します。

10月4日

午前中
自宅を出発

13:00
湯島天神にて合格祈願

15:00
ホテルにチェックイン

15:00~17:00 58回通関士試験の過去問(業法、関税法等)を解く

17:00
夕食(ゲン担ぎにカツ丼)

18:00~21:30 58回通関士試験の過去問(実務)を解く。その後、解説(実務は演習ドリルとセットで)を見ながら採点。

10月5日

当日の持ち物→受験票、みこ会テキスト、腕時計、電卓×2、筆記用具(シャープペン×1、製図用シャープペン(マークシートに使うため)×3、替芯×3、色ペン×1、消しゴム×2、)

飲み物、昼飯、ボンタンアメ(尿意を抑えられると聞いた為)、目薬、ポケットティッシュ

1,通関業法 9:30~10:20

結果
38/45

→比較的解きやすかったです。穴埋めの選択式はほぼ満点でした。複数選択で迷った問題が間違えてしまいましたが、6割は間違いないと確信していました。時間は50分フルで使い、見直しは2回しました。

1と2の空き時間→テキストで苦手分野(輸出入してはいけない貨物と不服申立)を読んでいました。不服申立はまさに読み込んだ部分が出題されたので空き時間の大切さを実感しました。

2、関税法等 11:00~12:40

結果
36/60
(1問複数選択で変な解答をしていたので誤差あり)

→最大の難関でした。業法がスムーズに終わり、去年も苦戦したがさすがに易化していると望んだ所、1問目の穴埋め選択からわからない問題が出ました。穴埋めから複数選択式まで進めている中でよくわからないまま解いていました。択一式になると分かる問題も複数ありましたが、これは駄目かもと思いました。解答が50分で終わったのですが、心が折れかけてもう退出しようと思ってしまいました。しかし、「今年は親父の為に絶対合格するんだろ!」と言い聞かせて見直し(2回)に入り、140分フルで時間を使いました。その中で3問ほど解答を変更し、1問は元に戻しました。元に戻した1問は正解していたのでそれが無かったら不合格でした。

2と3の空き時間→関税法等の問題難易度についてXでフォロワーさんと愚痴りあい、軽めの昼食をとって仮眠しました。実務は計算問題もある為、脳を休ませたいのと関税法等からの切り替えをしたかったからです。その後はテキストをパラパラと読みました。

3、通関実務 13:50~15:30

結果
39/45

→最初に申告書と計算問題以外を終え、計算問題→申告書の順番で解きました。計算問題までは迷った問題もありましたがスムーズにいきました。計算問題は過去に出たことのない問題もありましたが慌てることなく対応出来ました(計算問題は満点でした)。申告書も今までの反省を生かし、別冊を熟読しながら対応して問題なく(時間はかかりましたが)解き終わりました。実務は計算問題等時間がかかる為、見直しは1回何とか出来て終了。時間は140分フルに使いました。6割は越えたと思って終了しました。

全体の感想→ベストを尽くしたという充実感と関税法等の出来が悪くてまた不合格かもという不安を抱えて終わりました。その後は自己採点は行わず、ただ合格発表の日を待ちました。自己採点は人によって分かれるかと思いますが、僕は1カ月メンタルを一定にしたかったのであえて行わず(合格発表後に自己採点しました)でした。最後の1秒まで諦めず、見直しも自分の中ではしっかりやりました。それでも関税法については実力以外の何かが出たのは間違いがなく、天国の父からの最後の贈り物でこの道で頑張れというメッセージが込められていると信じています。

⑧最後に

ここまでお読み頂きありがとうございます。かなりの長文になってしまいました。

物語の完結とかっこいい事を言っておりますが、そんな事はなくただ泥臭く勉強を積み重ねた結果だと思います。

また、家族みんなの協力と天国の親父が力を貸してくれたと信じてます。

自分以外の大切な人の為に頑張ると思うと実力以上の力が出たりします。

40歳を過ぎたおじさんでも6回目でも合格出来ましたので皆様も絶対に大丈夫です!

物流・貿易業界の発展を祈って、一人でも多くの方が通関士試験に合格してほしいと思っています。

これから受験される皆様を心から全力で応援しております。